次世代シーケンス解析のひとつで、「トランスクリプトーム」と呼ばれる遺伝子発現を網羅的に検出する「RNA-seq」。様々な生物種に対応し、遺伝子や転写産物の発現レベルとスプライシングパターンの解析を行うことができます。ここでは、そんな「RNA-seq」について詳しく見ていきましょう。
RNA-Seqは「RNAシーケンス」とも呼ばれ、次世代シーケンサーを用いて取得した生データ(リードの情報)をデータ解析することで遺伝子の発現量(どのRNAが発現しているか)を計測する方法です。
ゲノムDNAの2本鎖のどちらからmRNAが生成されたのか見ることができ、センス鎖とアンチセンス鎖を区別した解析が可能なのも特徴。様々なサンプルに対応しているため、豊富な情報を網羅的に確認したい時に適したシーケンス解析だと言えるでしょう。
RNA-Seqでは、主に以下のような解析が可能です。
mRNAからの変異解析やエクソンレベルで発現に差はあるか、融合遺伝子の検出など、主にサンプル間における遺伝子の発現比較を解析する「マイクロアレイ」では解析が難しい内容が分かるのもRNA-Seqの特徴。幅広い解析が可能なので、医療分野はもちろん様々な業界での活用が期待されます。
一般的なRNA-Seq解析の流れとしては、以下をご覧ください。
まず、リード(サンプル配列)を対象として、より良い結果を得るためのクオリティコントロール(品質管理)を行います。これは低クオリティのリードを分類して除去する、というものです。
そうして結果に活用できると思われるリードが抽出されたら、リファレンス配列(既に知られている配列)に分布させます。
最後に、どの遺伝子領域に対して何本のリードが分布されたかを集計すれば、遺伝子の相対発現量を判定することが可能です。
「実験相談窓口」を設け、様々な生物種や解析目的に応じた実験計画から実験プロトコル、データ解析まで研究者の立場に立った提案をしてくれる。
遺伝子解析の中でも、ThruPLEX技術を用いたタカラバイオオリジナル解析サービス「cfDNA変異解析」を提供。変異した遺伝子を検出。
遺伝子バイオマーカーの測定から、コンパニオン診断薬(CDx)を含む体外診断用医薬品の開発、薬事申請、製造販売までワンストップで対応。
【選定条件】
※2023年2月20日調査時点で「次世代シーケンス解析 受託」とGoogle検索し、50位までに表示されるNGS受託サービスを提供する企業29社のうち、「ISO9001」を取得し、他社の受託解析を代理店販売しておらず、公式HPでサービス内容をしっかり確認できる日本資本の会社を3社ピックアップ。その中から公式サイトで確認できる情報をもとに以下の条件で要件ごとに各サービスを選定。
初めての受託解析…北海道システム・サイエンス(調査した結果、3社のうち唯一、実験相談窓口※サービスを行っている)
※参照元:北海道システム・サイエンス公式HP(https://hssnet.co.jp/product/total-support/)
cfDNA変異解析…タカラバイオ(調査した結果、3社のうち唯一、オリジナルcfDNA変異解析※を提供している)
※参照元:タカラバイオ公式HP(https://catalog.takara-bio.co.jp/jutaku/basic_info.php?unitid=U100009437)
新薬の開発…理研ジェネシス(調査した結果、3社のうち唯一、開発・薬事申請・製造販売までワンストップで対応※できる)
※参照元:理研ジェネシス公式HP(https://www.rikengenesis.jp/placement/development.html)