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RNA-Seq

RNA-Seq

次世代シーケンス解析のひとつで、「トランスクリプトーム」と呼ばれる遺伝子発現を網羅的に検出する「RNA-seq」。様々な生物種に対応し、遺伝子や転写産物の発現レベルとスプライシングパターンの解析を行うことができます。ここでは、そんな「RNA-seq」について詳しく見ていきましょう。

目次

RNA-Seqとは

RNA-Seqは「RNAシーケンス」とも呼ばれ、次世代シーケンサーを用いて取得した生データ(リードの情報)をデータ解析することで遺伝子の発現量(どのRNAが発現しているか)を計測する方法です。

ゲノムDNAの2本鎖のどちらからmRNAが生成されたのか見ることができ、センス鎖とアンチセンス鎖を区別した解析が可能なのも特徴。様々なサンプルに対応しているため、豊富な情報を網羅的に確認したい時に適したシーケンス解析だと言えるでしょう。

RNA-Seqで可能なこと

RNA-Seqでは、主に以下のような解析が可能です。

mRNAからの変異解析やエクソンレベルで発現に差はあるか、融合遺伝子の検出など、主にサンプル間における遺伝子の発現比較を解析する「マイクロアレイ」では解析が難しい内容が分かるのもRNA-Seqの特徴。幅広い解析が可能なので、医療分野はもちろん様々な業界での活用が期待されます。

解析の流れ

一般的なRNA-Seq解析の流れとしては、以下をご覧ください。

シークエンサーから出力されたリードを対象に、クオリティコントロールを行う

まず、リード(サンプル配列)を対象として、より良い結果を得るためのクオリティコントロール(品質管理)を行います。これは低クオリティのリードを分類して除去する、というものです。

抽出されたリードをリファレンス配列にマッピング

そうして結果に活用できると思われるリードが抽出されたら、リファレンス配列(既に知られている配列)に分布させます。

どの遺伝子領域に対し、何本のリードがマッピングされたかを集計

最後に、どの遺伝子領域に対して何本のリードが分布されたかを集計すれば、遺伝子の相対発現量を判定することが可能です。

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